「適当にできない」
20代でうつ病になった経験のある我が夫(うつ夫)の「あるあるエピソード」第5弾。
うつ夫は「適当にできない」性格だ。
ここで言う適当とは、「大体」とか「ざっくり」と言った意味の「適当」である。
うつ病になりやすいタイプとして、「几帳面な性格」というのがよく挙げられているが、うつ夫の場合、何か計画を立てる時にその几帳面さが現れる。
とにかく、いろんなケースを想定しておきたい、というのがうつ夫の言い分だ。
あらゆる可能性を考えておきたいのである。
仕事に対して適当にできないのは言うまでもないが、それは家庭の中にも現れる。
特に、旅行のプラン立ては、かなり綿密だ。
うつ夫にとって、たった一つの案だけで決定する、ということはあり得ないのだ。
まずは、様々なケースを想定したうえで、いくつかのプランを練る。
そして、旅の目的や、距離や日程、予算などを踏まえて、やっと行き先が決まる。
そこからさらに、旅程のプラン練りがはじまるのだ。
その検討に掛ける時間は実に長い(汗)
だから、我が家の旅行には、いつも「旅のしおり」が作成される(笑)
そして、「旅のコンセプト」まで設定されているのだ!
私としては、「仕事じゃないんだから、もっと手を抜いて適当にやればいいのに…。」というのが本音である。
うつ夫が時間をかけて検討するのは旅行だけでなく、家具や電化製品を購入する際も同様だ。私は、すぐに決めたいタイプなので(悩むのがめんどくさいので)、綿密に検討している夫はかなり几帳面に見える。
しかし、うつ夫としては、どうやらその過程を楽しんでいるらしい。だから、手を抜くも何もないのだ。
「適当にできない」というより、「適当」という観念が無いといった方が適切なのかもしれない。
そんなこんなで、旅行の計画はいつも夫にお任せだ。
なんだかんだ言っても、いつも楽しく良い旅をさせてもらえるのは、うつ夫の「旅のしおり」のおかげなのだ。その点は、ありがたいなぁ!と思うパニコなのである。