うつ夫とパニコの人生いろいろ

これは過去にうつ病になった夫とパニック障害になった妻の物語。ゆる~い四コマ漫画とともに人生いろいろな日々をお届けします。

ソロモンのパラドックス!他人のことは分かるのに、自分のことは分からない。

「うつ夫のパラドックス」

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うつ夫は食後、8割口に何か付いている!!

私の夫(うつ夫)は、20代でうつ病になり7年ほど闘病生活を送っていた。

その闘病の甲斐もあり、今ではほとんど回復し、激しいうつうつに襲われることも無くなったのである。

 

しかし、そんなうつ夫に対して、パニコにはどうしても気になることがある。

それは、食後の口の周りには、大抵何かが付いていることだ(汗)

 

ふと顔を見ると、ケチャップやミートソースや食べカスなど、何かしら口に付いていて、それが気になってしまうと、話をしていても全く内容が入ってこないのである(汗)

 

最近は多少減ってきたが、闘病中は食後の8割方、口に付いていたと思う(笑)

 

ONEPIECEのヴェルゴも口に何か付けている

こんなに口の周りに何か付けているのは、幼児とONEPIECEのヴェルゴぐらいだ。

 

ONEPIECEのヴェルゴをご存じだろうか。

ヴェルゴは、見た目は強面で強いキャラクターなのだが、いつも口に食べ物を付けてしまううっかり者である(笑)

 

ONEPIECEファンであるうつ夫のリクエストに応じて描いてみた。

(こんな感じのキャラ)↓↓↓ 

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これは、パニコの勝手なイメージ図なので、詳しくは、ONEPIECEの68巻をご参考に。

 

 

精神疾患を患うと「メタ認知」が働きにくい?

さて、少し脱線してしまったが、話をもとに戻そう(汗)

 

なぜ、口の周りに食べ物を付けてしまうのか。

それは「メタ認知」とも、関係しているのではないだろうか。

 

「メタ認知」とは、客観的に自分を捉える能力のことである。

 

特に、精神疾患を患っていると、冷静に物事を観ることが難しくなってしまう。

自分の先入観や思い込みが強くなるほど、思考のフィルターが厚くなり、客観的な観点が損なわれてしまうのだ。

 

そのため、自分が他人にどう見えているのかが分からないのである。

 

 

「ソロモンのパラドックス」とは

四コマでも描いたように、「ソロモンのパラドックス」という言葉があるらしい。

 

「ソロモンという王は、人に対して的確なアドバイスができるとても優れた王だった。

しかし、自分のことになると、たちまち分からなくなってしまい、失敗してしまう。」

 

このような逸話からこれは、「他人のことは分かるのに、自分のことは分からない」という状態を「ソロモンのパラドックス」と言うそうだ。

 

これは、ソロモンに限らず誰にでも有り得ることだろう。

 

不思議だけれど、人は自分のことを観るのが苦手な生き物である。

外見的な部分で言えば、視覚は外向きに働くため自分のことはよく見えないし、内面的な部分で言っても、思い込みや先入観が邪魔してあるがままを観ることができない。

 

もちろん、パニコだってそうだ。自分のことになると、何が正解なのか分からず、いつも迷子になってしまう(汗)

 

失敗や過ちも、こうしたパラドックスから生み出されるのだ。

 

だからこそ、客観的に自分を捉える努力が必要なのだろう。

そのためには、やはり「メタ認知」が重要なのだ。

 

 

ウツパニブログがうつ夫の「メタ認知」向上に役立つ?

別の記事でも書いたのだが、このブログは私たちの認知行動療法として始めたものだ。

できるだけ客観的に、自分たちの経験や学びをここに記していくことで、より冷静に考えられるのではないかと思っている。

 

そして、うつ夫にとっても、このブログが「メタ認知」向上に役立っているようだ。

パニコが描く自分の姿を見て、自分のイメージとのギャップを新鮮に感じているのだ。

詳しくはこちらの記事へ ↓

utsupani.hatenablog.com

 

「自分が他人からどう見えるのか」それを知ることは、偏った思考から抜け出し、より正確に自分を認識することを助けてくれる。そして、冷静さを与えてくれるのだ。

 

 

人生の最大の武器は「自分を知る」こと

「メタ認知」に関しては、脳科学者の茂木健一郎先生の著書で紹介されていた。

成功脳と失敗脳

成功脳と失敗脳

 

 こちらの本は、成功するか失敗するかは脳の使い方次第であることを、脳科学的に解説してくれていて、大変興味深い一冊である。

その中で、「メタ認知」の重要性についても書かれている。

 

様々な成功者を見ていると、彼らはみんな自分のことをよく知っているなと思う。

 

人から自分がどう見られているか理解している。

だからこそ自分をプロデュースでき、セルフコントロールが効くのである。

 

「自分を知る」ということは、あたり前のようで実に難しい(汗)

けれど、人生を行きたい方向に進んでいくための最大の武器だとパニコは感じている。

 

 

自己観察・自己対話・自己理解

最近の我が家のブームは「自己観察」「自己対話」「自己理解」だ(笑)

精神疾患を経験している二人だけに、変な夫婦である(汗)

 

しかし、自分の感情や行動を客観的に見つめ、自分と対話する習慣は、自分の新たな側面に気づかせて(自己理解)くれる。

 

自分のことに対して気づきが増えていくのは、非常に面白いことだと知った。

そして、気づいたことがあれば、お互いにシェアすることで、さらに理解が深まっていく。

 

そのお陰もあり、随分と精神的に穏やかになってきたと思う。

他人のことを観るように自分を観る習慣が、少しずつ身に付いてきたのだ。

 

 

しかし、うつ夫は未だ口の周りに何か付けていることがある(汗)

内面的には成長してきたけれど、外見的なところで「ソロモンのパラドックス」から抜け出すには、まだ時間がかかりそうだ(笑)