「似合う服」
自分で選ぶより、夫の選んだ服の方が似合う!?
先日、秋物のジャケットを買おうと、うつ夫と買い物に出かけた。その時のできごとから、ふと思ったことがあったので、今日はそれについて書こうと思う。
四コマでも描いたのだが、パニコはうつ夫に服を選んでもらうことがよくある。
なぜかと言うと、自分で選んだ服より、うつ夫に選んでもらった服の方が似合うことがあるからだ。
パニコが服を選ぶ際に基準としているのは、「こんな服着てみたい!」という気持ちだ。すなわち、自分の「理想」なのだ。
しかし、「理想」と「現実」には、しばしばギャップがあるものだ(汗)
実際に選んだ服を着てみると、イメージと違っていることが多いのである。
でも、うつ夫が選んだ服は、客観的に見て、パニコに似合うかどうかを基準に選んでいるので、着てみると案外しっくりくる。(それが自分の好みでないとしてもだ(汗))
つまり、「着たい服」と「似合う服」は異なるということだ。
そこには、自分という「素材」がベースにあるからだ。
つい、「理想」追い求めてしまう。
このことは、仕事においても言えるのではないかと、ふと思った。
よく、「好きを仕事にする」という言葉を耳にする。
パニコも、どちらかと言うと好きを仕事にしたいと思い、自分のやりたいと思えることをやってきた。
しかし、好きを仕事にしたからと言って、必ずしも上手くいくとは限らない。
実際にパニコも、やりたいことをやっているのに、行き詰まってしまうことが多々ある(汗)
それは、ついつい「理想」を追いかけてしまうためである。
やはり、自分の「やりたい事」と「できる事」は違うということなのだろう。
自分の「強み」(持ち合わせた素材)を大切に。
きっと、「好き」にも二通りあって、ひとつは「理想を追い求める」場合、もうひとつは「強みを活かす」場合である。
服選びと同様に、「理想を追い求める」場合は、しばしば現実との間にギャップが生まれてしまう。そのため、もしそれをするのなら、ある程度の覚悟と努力が必要である。
逆に、「強み」を活かす場合は、そんなにがんばらなくても自然に人の役に立っているということがある。つまり、「強み」とは自分が持ち合わせた素材なのだ。
もちろん、理想を目指して努力をすることも必要かもしれない。しかし、そればかりで、せっかく持っている自分の「強み」を活かせないのはもったいない話である。
だから、「理想」ばかりを見るのではなく、自分の持ち合わせた素材も大事にしたいものだなぁと思うのだ。
「他者の声」が道しるべに。
しかし、何度もこのブログの中で触れてきたが、人は「自分を知る」ことが苦手な生き物である(汗)そのため、自分の「強み」が分からない、ということも多いだろう。
パニコもまた、いつも「理想」を追いかけて、背伸びをしてしまうところがある。のめり込む程、客観性を失い、自分を見失ってしまうのである。結果、行き詰まるか、迷子になる(汗)
でも、そんな時に道しるべになるのが、「他者の声」だと思う。
「他者の声」は、自分が全く意識していないところに、光を当ててくれることがある。
そもそも、「強み」とは自分では何とも思っていないことの中にあることが多く、それに気づくのは自分ではなかなか難しいものだ。「他者の声」は、そこに気づかせてる。
だからこそ、道に迷った時は、他人の意見に耳を傾けることが有効なのだろう。
例えば、パニコの場合はゆったりおっとりした印象を与えるようで(自分ではそのつもりはないが)、それが癒しにつながるらしい。
自分では、テキパキしたできる女性に憧れていたので(笑)、「そんなこと言われても全然うれしくない!」と思っていたのだが、今はそれが「強み」になるのかなと思えるようになった。
自分にできることは、きっとそこにある。
がんばらなくても誰かの役に立てるなら、そんなに嬉しいことはないじゃないか。
人には「盲点」があるもの。
つい、無いものねだりをして、「理想」を求めてしまうけれど、その前に、今自分にあるものを確認したいものだ。
自分で気づいていないだけで、「強み」や「長所」になる素材は、本当は足元にゴロゴロと転がっているのかもしれない。
以前にも触れたのだが、心理学に「ジョハリの窓」と言う考え方がある。
自分を知るための4つの視点を表したものなのだが、そのうちの一つが「盲点の窓」だ。これは、「自分は知らないが他人は知っている自分」である。
自分で自分のことを分かっているつもりでも、盲点は結構あるものなのだ。
だからこそ、「他者の声」に耳を傾け、自分の盲点に光をあててみることを、大切にしたい。
自分だからこそできること。自分にしかできないこと。
それを見つけるために、「他者の声」はきっと大きなヒントになるだろう。
そして、自分の持っている素材に気づけていけば、「やりたい事」と「できる事」のギャップも小さくなっていくのかもしれないな、とそんなことを服選びながら思ったパニコであった。