少し遅れてしまったのだが、一つ前の今週のお題に「グングン伸びる」というキーワードが書かれているのを見て、ふと思い出したことがあった。せっかくなので、それについて書きたいと思う。
それは、パニコが小学生の時にやっていた「ぐんぐんノート」である。
パニコはど田舎育ちで、学年一クラス十数名という過疎地域の小学校に通っていた。(今はもう廃校になってしまったが…。)
人数が少ないだけに、全員が主役になれるのびのびとした環境で、とても恵まれていたなと思う。
その小学校の取り組みとして、全校生徒が行っていたのが「ぐんぐんノート」だ。
「ぐんぐんノート」とは、いわゆる自主学習ノートのことで、何をどんなふうに書いてもいい、全く自由なノートなのだ。
例えば、絵を描いている子もいれば、漢字の練習をしている子もいるし、日記を書いている子や詩を書いている子などなど、本当にそれぞれ思いのままに使っていた。
パニコが「ぐんぐんノート」に何を書いていたかというと、その日学校で習ったことのまとめだった。これは5、6年生の頃の記憶だと思う。
当時から、イラストを描くことが好きだったので、各教科ごとに担当キャラを設定し、そのキャラクターが解説をしていく形で、習ったことを自分なりにまとめていたのだ。
それが当時とても楽しくて、自分で言うのも何だが(笑)子供の割には、なかなかクオリティの高い教科書ガイドブックのようなものができあがった。(完全な自己満だ。)
パニコは、どちらかと言うと理解力が高い子供ではなかった(汗)しかし、この「ぐんぐんノート」のお陰で、一旦自分の頭で考えることができ、しかもアウトプットの習慣ができた。
当時はただ楽しくてやっていただけだったが、今思えば、かなり良い学びになっていたなと思う。
そして、大人になった今でも、ペンとノートは必需品である。自分の考えを整理するほか、気づきを学びに昇華するために、ノートに書き出すという作業が習慣になっている。
デジタル化した現在はスマホやPCを活用すればよいのだが(汗)、「ぐんぐんノート」の習慣のせいか、パニコにとっては「ノートに書き出す」ことが最も思考の整理になるのだ。
誰が思いついたのか知らないが、「ぐんぐんノート」は、ある意味 アクティブラーニング であり、アウトプット学習にもなっていて、とても考えられた取り組みだと感じる。
まさに、子供の成長に繋がる学習方法だ。しかも、その子の個性を育んでくれる。
今、こうした取り組みを行っている小学校が他にもあるのだろうか。
パニコは残念ながら、子供がいないので、現在の学校教育がどんなものなのか良く分からないのだが、こうした「ぐんぐんノート」のような取り組みは、ぜひとり入れてほしいなと個人的に思う。
正しい答えだけが全てではないし、決められた枠組みの中だけで物事を行うことも、もちろん必要だと思うのだが、それで自分なりのやり方や考えを手放してしまうのはもったいないことだ。
枠も決まりもない真っ白なノート。
そこから始まる想像力と創造性。何かを生み出す力。
そうした力も、きっと社会のなかで必要とされるはずなのだ。
そして、先入観の少ない子供こそ、想像力にあふれているのだから、そこを育むことができたらすばらしいと思う。
良いか悪いか、正解か不正解か。
それだけに縛られず、自分の考えややり方を大切にすることを教えてくれた「ぐんぐんノート」。
当時の先生方には本当に感謝している。そして、もし自分にも子供ができたら、その子の創造性や個性を伸ばしてあげられるよう、考えたいものだなと思うのだった。