呼吸は、姿勢を整えることにも関係している
少し、マニアックな話になるが、本日はパニコが実践している「呼吸法」についてシェアしたいと思う。
パニコは、不安を静めるための方法として「呼吸に集中する」ことを大事にしている。
それは、マインドフルネスの観点からも、「今・ここ」に意識をつなげ、余計な妄想を取っ払うために、最適だからだ。
しかし、呼吸の恩恵はそれだけではない。
呼吸は、「姿勢を整える」ことにも大きく関係していると思うのだ。
そして、姿勢は心の状態に大きな影響を与える。
そういう意味でも、呼吸法の実践は自分を整えるために有効だと、パニコは感じている。
姿勢が心に与える影響
さて、姿勢が心の状態に影響を与えるとは、どういうことか。
少し想像してほしいのだが、例えば、高いところに上り下を見下ろした時、もしくはプレゼンでたくさんの人の注目を浴びた時など、緊張状態にある時の身体はどんな感覚だろうか。
おそらく、呼吸が浅くなり肩は力んで上がっているだろう。
そして、お腹や骨盤のあたりの力は抜け、足が震えはじめる。
そんな感じではないだろうか(汗)
この時の姿勢は、全身が繋がりを失い、バラバラになっている状態だ。
これでは、本来の力はどうやっても発揮できない。
こうした身体の状態を整えるためにも、呼吸法が役立つのである。
人体の要は、下腹・骨盤にあり
人の身体の要は、やはり下腹・骨盤周辺である。
なぜなら、この辺りが、人の立位の姿勢における「重心」の位置だからである。
だから、腹部や骨盤の力が抜けてしまうと、全身が不安定になり、身体のおさまりが悪いのだ(汗)
そういう時、人は肩でがんばろうとするため、全身がバラバラになって、余計にバランスを失う。そして、姿勢が不安定になるほど、心も不安定になってしまうのだ。
様々な武道やスポーツなんかでも、腹に力を入れることを大切にされているが、効率よく力を発揮するために、腹部や骨盤の力は重要なのだ。
パニコの場合、もともと反り腰気味であまり姿勢が良くなかった。
ヨガをするようになって、やっとそのことに気づけたのだが、それまでは「姿勢が良い=胸を張ること」だと思っていたのだ(汗)
でも、実際はそうではなく、まず腹部・骨盤を安定させ、その上に胸郭(肋骨部分)を乗せる。そうすると、自然に肩の力が抜けて、肩甲骨がストンと納まる。
その自然な姿勢をつくってあげることが、心の安定にもつながるのだ。
そこで役立つのが、呼吸法である。
パニコ流!心を整えるための呼吸法
呼吸とは、そもそも力ではなく、意識の仕方なのだとパニコは思う。
どこにどんな意識を置いて呼吸をするかで、身体の反応や姿勢が変わってくる。
次に紹介するのは、パニコが実践の中で辿り着いた「心を整えるための呼吸法」である。
あくまでパニコに合うやり方であり、人によって異なると思うので、参考までに自分のやり方を見つけていただければ幸いだ。
パニコが心を整えるために実践している呼吸法の中で、意識しているポイントは3つある。
1つは「尾てい骨」、2つめは「下腹丹田」、3つ目は「胸の中心」である。
これらを、吐く息で意識するだけである。
順に説明しよう。
1、「尾てい骨」に集める呼吸法
楽な姿勢で座る。(胡坐でもいいし、椅子に座っていてもいい。但し、腰背が伸びている方が良いだろう。)
鼻から息を吸い、骨盤全体にエネルギーを満たすイメージをする。
もちろん呼吸は肺でしているので、酸素が骨盤に入るわけではない。
あくまでそういう感覚を持つということだ。
東洋的な考えで言えば、「気」を充満させるような感じだろうか。
鼻から息を吐き、この時「尾てい骨」の辺りにエネルギーを集めるイメージをする。
そこに、何かブラックホールのようなものをイメージするのもいいだろう。
このイメージで数回呼吸をくり返すと、骨盤が安定し、大地に根を張るようなどっしりとした感覚が得られてくる。
2、「下腹丹田」に集める呼吸法
次に意識したいのが、「下腹丹田」である。
ここは、人の身体において「気が生み出される場所」と考えられており、へそ下三寸辺りの腹部内側に位置する。
力学的には、立った時の「重心」の位置とも言える。
1に続き、鼻から息を吸って、お腹や腰回りを膨らめるよう意識する。
そして吐く息で、下腹中央辺りにエネルギーが凝縮していくイメージをする。
この際、大切なのが、お腹を縮めたり腰を丸めたりしないことだ。
表面的に動かしてしまうと、実際の感覚が得られなくなってしまう。
あくまでも力ではなく、繊細な意識で導くことが重要なのだ。
これを数回くり返していると、下腹に充実感が生まれ、身体全体が安定してくる。
3、「胸の中心」に集める呼吸法
最後にもう一つ意識したいポイントが「胸の中心」である。
パニコの場合は胸骨(鎖骨中心から鳩尾までつながっている骨)の中心辺りを意識するとしっくりくるが、人によって多少違うかもしれない。
2に続き、鼻から息を吸って、胸・肋骨全体を広げる。
できれば背面も感じてあげると良い。
そして、吐く息で胸の中心にエネルギーを集めるようなイメージをする。
この時、自然に肩がすうっと下がってくる感覚があればベストだ。
これを数回くり返していると、胸郭が土台である骨盤の上に納まり、肩甲骨周辺の緊張が解けていく。
姿勢が整い、心が落ち着いていくのだ。
呼吸はいつでもどこでも実践できる!
以上がパニコが実践している呼吸法だ。
やることはとてもシンプルで簡単だが、感覚をつかむのには少し時間が必要かもしれない。
でも、呼吸はいつでもどこでもできるので、自分を整えるための最大のお守りになる。
何か自分が安心するものを持ち歩くのもいいが、それを忘れてしまった時は絶望的だ(汗)
そう思うと、呼吸は忘れることが無いし、一度感覚をつかんでしまえば、いつでもどこでも実践できるから安心である。
少々マニアックなお話ではあったが、パニコの実践している呼吸法を紹介させていただいた。
もし、ご興味があれば参考までにどうぞ。