うつ夫とパニコの人生いろいろ

これは過去にうつ病になった夫とパニック障害になった妻の物語。ゆる~い四コマ漫画とともに人生いろいろな日々をお届けします。

レジリエンス(回復力)の高め方。時には立ち止まってみる。

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「私は何をそんなに急いでいるのだろう?」
ふと、そんなことを思う時がある。

 

何か時間に追われている時は言うまでもないが、とりわけ急ぐ理由が無い時でさえ、 なぜか、心が急いでいることがある。

道を歩けば、周りの人に負けじと足を急がせ、レジに行列ができていれば、何となく苛立ちを覚える。
赤信号に引っかかれば、「なんてツイていないんだろう」とうんざりしてしまう。

 

でも、そんなに急ぐ必要が、一体どこにあるのだろうか(汗)
よく考えれば、ほんの数分も変わらないようなことなのに、
私たちは常に、前へ前へ、先へ先へと、気がせいているのだ。

現代人は、それだけ心が忙しく、立ち止まることが苦手な生き物なのかもしれない(汗)

 

もちろん、スピーディに物事をこなすことも、必要なスキルの一つではある。
しかし、常に急ぎあせってばかりいれば、心はきっと、どんどん消耗してしまうだろう。

呼吸も浅くなり、余計なものには目もくれない。
自分も含め、人や物をすべて比較や評価の目で見る。

そんな風では、いつしか心の弾力は失われ、ストレスでいっぱいになってしまう気がする(汗)

 

 

心のアンテナに触れたレジリエンスという言葉

レジリエンス。

最近、この言葉が、パニコのアンテナに引っかかり、心に響いていた。
調べてみると、「レジリエンス」は、「回復力」とか、「復元力」などと訳されるらしい。

ストレスを跳ね返す力、折れない心をつくる力としても、大変注目されているようだ。

 

確かに現代は、情報も多く変動の激しい時代である。
そんなストレスを受けやすいとも言える社会のなかで、上手く順応していくために、「レジリエンス」はとても重要な力なのだろう。

 

そして、パニコの個人的な考えだが、この「レジリエンス」は、「立ち止まる」ことと大いに関係していると思う。

そう思ったのは、自分自身の経験によるものである。

 

うつ夫とパニコは、20代で心の病を経験した。
それは、大変な経験ではあったが(汗)、そのお陰で、一旦「立ち止まる」時間を得ることができた。

そして、立ち止まったお陰で、「レジリエンス」を養うことができたと感じているからだ。

それまでがむしゃらにやっていた、うつ夫とパニコにとって、きっとあの頃、「立ち止まる」ことが必要だったのだろう。狂いかけた心の歯車をリセットし、回復させるために。

 

 

「立ち止まること」は「心をゆるますこと」

「立ち止まる」ということは、案外勇気が要ることでもある。
それは、それまでやっていたことを、一旦手放すということなのだ。

 

でも、立ち止まることで、手に入れられるものもある。
それは、「心のゆとり」だ。

立ち止まってみてはじめて、周りの景色に気づくこともある。
急いでいる時には見逃していた何かに、ふと気づくかもしれない。

 

そういうのって、きっと心にゆとりが生まれた証拠なのだと思う。
「立ち止まる」ことで、それまで緊張していた心が、ふっとゆるむのだ。


例えば、赤信号で立ち止まった時、どんなことを思うだろうか。

「あ~、何てツイてないんだ(怒)時間が持ったない!!」

そう、不快感に心を染めることもできるけれど、きっと今この瞬間に心を向け、あるがままを受け止めてみた方は、遥かにいい気分になるはずだ。

「あぁ、風が気持ちいいなぁ。」
「空が何て青いんだろう。」

そんな当たり前のことにふと気づき、心がふんわりゆるんでいく。

 

「立ち止まる」ということは、「心をゆるます」ことなのかもしれない。

そして、その「心のゆとり」こそ、レジリエンスの基なのだろう。

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固くなった心のままでは、ストレスの衝撃で、心にヒビが入ってしまうかもしれない。

でも、柔らかい弾力のある心なら、きっとそのストレスを跳ね返すことができる。

心が固まってしまう前に、「立ち止まる」ことが、私たちには必要なのではないだろうか。

 

 

立ち止まって、あるがままを受け入れる。

人は何か問題が生じると、急ぎあせって解決しようとする。

でも、そうした抵抗は、変なりきみを生み、逆に事態を悪化させてしまうことだってある(汗)
波に抗いもがけば、余計に沈んでしまうように。

 

だからこそ、一旦立ち止まってみよう。

ほんの少しでも、立ち止まって心をゆるますことができたら、
そして、あるがままの現状を受け入れることができたら、

きっと、自然に回復しようとする力が、内から湧いてくるはずだ。

それが「レジリエンス」というものなのかな、と今のパニコは感じている。

 

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 時には、赤信号で止まるのも悪くない。
そんな時間も楽しんでしまえるくらい、柔らかな心でいたいものだ。