うつ夫とパニコの人生いろいろ

これは過去にうつ病になった夫とパニック障害になった妻の物語。ゆる~い四コマ漫画とともに人生いろいろな日々をお届けします。

うつ夫とパニコ美術館へ行く。アートとは、想像力?

うつ夫とパニコは、度々、美術館へ足を運ぶ。

内向型の二人が出掛けるところと言ったら、大抵、静かで人が少ないところである(汗)

美術館もそのひとつだ。

 

パニコは美術館がとても好きである。

と言っても、とりわけ美術作品に対して知識や興味がある訳ではない。

 

正直を言うと、観る作品は有名なアーティストでも、小学生の作品展であっても、何でも楽しめる。

 

 

美術館が好きな理由

なぜ美術館が好きなのかというと、その理由は二つある。

 

一つ目は、その空気感が好きということである。

 

美術館に入ると、館内に足音が響き渡るような静けさが広がっている。そして、独特なホールの匂いやひんやりとした空気が、何となく別世界へいざなってくれる気がする。

 

比較的、急いでいる人も少ないので、のんびり自分たちのペースで過ごせるのも居心地がいいのだ。

 

 

二つ目の理由は、自由に妄想できるからだ。

 

うつ夫とパニコは、順に並べられている作品の前で、ひとつひとつ立ち止まり、しばらくボーッと自分の空想に浸る。そして、その後二人で妄想大会をはじめる。

 

 

未知な部分を想像する

妄想大会とは、その作品から感じることや連想することを、好き勝手言い合うのである。

 

例えば、その作品の登場人物の背景を勝手に想像してみたり、セリフを付けてみたり。もしくは、作者がなぜその作品をつくるに至ったかを考えてみたり。

 

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作者の方には申し訳ないのだが、何の根拠もない勝手な想像である(汗)

おそらく美術の専門家が聞いていたとしたら、きっと笑われてしまうだろう。

 

でも、そうやって好き勝手イメージするのが、うつ夫とパニコにとっての楽しみなのだ。

 

イメージすることは、自由である。そして無限だ。

 

美術作品のいいところは、解説がほとんどないところである。

ほとんどがざっくりとしたタイトルと作者名だけ。解説があったとしても、ほんの数行程度だ。

 

だから、その分、未知な部分を想像できるところに醍醐味がある気がする。

 

 

 

互いにシェアすることで気づきを得る 

また、感じたこと、想像したことをシェアできる相手がいることも、楽しさに繋がっているのだと思う。

 

実際に同じ作品を見ても、自分のイメージしたことと、うつ夫のイメージとでは、全く違うこともある。

そのギャップもまた面白くて、「なるほど、そういうふうにも読み取れるのか!?」と思ったりする。

 

時には相手のイメージを聞いて、さらに想像が膨らむこともあるし、シェアしている中で、それまで気づいていなかった自分や知らなかった相手に気づくこともある。

 

どなただったか忘れてしまったが(汗)、「アートとは、気づきだ!」と言っていた美術専門家の方がいたなぁ。

 

 

アートは、何かを想像するきっかけを与えてくれる

もし、美術作品に正解があったとしたら、うつ夫もパニコも、きっと不正解だろうし、それは二人にとって面白さに欠けるものになるだろう(汗)

でも、自由に想像できるのはとても楽しいことだ。

 

正直言って、作品の善し悪しはよく分からない。

でも、どの作品も、何かを想像するきっかけを与えてくれる。

 

作品として描かれ、表現されているもの。

そして、そこには表現されていないけれど、感じるものやイメージできるもの。

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そこには、観ている側の心も反映されるから、きっと十人十色の解釈や感じ方があっていいはずだ。それに、その時によって感じることが変わることもある。

 

アートと言うと、ちょっとよく分からない印象があるけれど、きっと、そういった想像力を掻き立ててくれるものなんじゃないかと思う。

 

だから、アートはよく分からなくていいのかもしれない。

 

自由に、その時内から湧いてきたイメージや感じることを大切にできたら、きっとそれでいいのかな、と思うのだ。

 

うつ夫とパニコは、そんな感じで美術館を楽しんでいる。

 

子どもが産まれたら、しばらくはなかなか美術館には行けなくなってしまうかもしれない。

でも、子どもが少し大きくなったら、また三人で美術館に行けたらいいな。

これまで二人だった妄想に、もう一人加わり、もっと想像が広がったらきっと楽しいだろう。

三人で妄想大会をするの日が楽しみである。